事前に認可を受ければ、【スムーズに許可を承継可能に】 (建設業法第17条の2・3)
建設業法の改正により、合併、分割や事業譲渡の場合は事前に申請をして認可を受ければ、効力発生日に建設業許可を承継できるようになりました。
なお、相続の場合は事後に申請することになりますが、許可は相続発生日にさかのぼって承継されます。すなわち、無許可期間が生じないようにすることが可能です。
つまり、空白期間や許可番号の変更なくスムーズに許可を承継できるようになりました。
ちなみに生前に行う事業承継も可能です。
『法人成り』でも許可を承継できます! 【スムーズに許可を承継可能に】
個人で許可を取得し建設業を営んでこられた方が、法人を新設する『法人成り』のケースは良くあると思います。
これまでは合併等と同様に、個人の許可は法人に承継できず、改めて法人として許可を新規申請する必要がありました。(許可までのタイムラグや許可番号の変更は避けられず、何より許可申請手数料等もまた支払う必要がありました。)
これが今回の改正により承継可能となりました。
これは『個人』から『(新設)法人』への『事業譲渡』というロジックです。
特に新設法人が代表取締役1名のみの『ひとり会社』である場合、『個人』と実態的には変わりないのですが、『個人』と『法人』はやはり別事業体なので(だからこそ、これまで許可の承継が一切認められなかったのですが・・・)『個人』から『法人』への『事業譲渡』をすることで建設業許可も承継できるようになりました。
現在、個人で建設業許可を取得されており近いうちに法人化を考えてらっしゃる方にとっては強力な改正と言えます。
許可の要件は満たす必要があります!
許可を承継できるようになったとはいえ、当然ながら無条件ではありません。
建設業許可には『経営管理責任体制』や『営業所の専任技術者』などクリアしなければならない要件があります。
許可の承継を受ける側はこれらの要件を全て満たす必要がありますので、その点はご注意ください。(というか、事前の認可申請でそこを審査します。要件を満たしていなければ認可が下りません。)