3密回避へ進むIT活用
建設現場の職人(技能労働者)には個人事業主である「一人親方」が多い。失業保険などが適用されない一人親方の生活を守るためにも、新型コロナウイルスの感染に警戒しながら現場は仕事を続けなければいけない。感染リスクを低減するため、IT活用で人との接触を控える現場づくりが進んでいる。
「複数人が同時に働く住宅の建設現場では、新型コロナの感染リスクがあるだろう。しかし、職人とその家族の生活を守るためにも現場を止める判断はできない」。こう話すのは、名古屋市で戸建て住宅の設計・施工を手掛ける建設会社の社長だ。
社長は緊急事態宣言が発令されてからも、建設現場の職人が働ける環境づくりに腐心してきた。「営業や事務作業の一部はリモートワークに対応できたが、建設現場だけは職人がいなければ仕事が進まない」と話す。